雪に埋まったことによる死亡事故やツリーホールに落ちた死亡事故の発生頻度は、スキーやスノーボードを楽しむ人々にとって無視できない問題となっています。
得にスキー場の場外はスタッフが確認作業をしないエリアであり仮に埋まってしまっていても発見されずに命を起こすということが日常的に起こっています。
ここでは雪に埋まった時の対処方法や書道で行うべきこと、どれくらいの死亡事故が置きているかまでまとめました。
少しでもあなたの生存率が上げればうれしく思います。
雪に埋まったことによる死亡事故の発生頻度は思ったよりも多い
統計によると、毎年平均して4人がツリーホールに陥って命を落としているという結果になっていました。実際に今年もニュースで多く記事になっているのを見ていますよね。
注目すべきは、スキーヤーやスノーボーダーの死亡事故原因の約20%が雪に埋まった、ツリーホールに関連しているという事実です。
日本における具体的なツリーホール事故の統計は明確ではありませんが、スキー場内での雪崩による死亡事故が全体の6%を占めているという報告があります。
残りの大部分は山岳エリアで発生しているとのことです。ツリーホールへの転落は、単に穴に落ちるだけでなく、そこに流れ込む雪による窒息死のリスクも高いため、特に危険です。
ツリーホールによる事故の犠牲者の多くが、新雪滑走の経験が豊富で滑走技術の高い人々だということです。これは、高度な技術を持つスキーヤーやスノーボーダーが、コース外の滑走などでより危険な場所や状況に挑戦する傾向があるためと考えられます。
彼らの経験や技術が、逆に油断を生み出してしまう可能性があるのです。
ツリーホールによる死亡事故は決して珍しいものではなく、むしろスキーやスノーボードを楽しむ上で常に意識しておくべき重大なリスクであることがわかります。
雪は思ったよりも重量があり動けないし息もできない
雪の重さは、その状態によって大きく変わります。
新雪は比較的軽く、1立方メートルあたり150kg以上ですが、時間が経つにつれて雪は圧縮され、密度が増加します。
根雪となって固まった場合、1立方メートルあたり500kg以上にもなることがあります
これは水の重さの半分近くにもなり、非常に重いもので埋まってもかき分ければ出られると想像していても実際にやってみると全く体が動かせないことがわかりパニックになります。
例えば、50平方メートルの屋根に1メートルの雪が積もると、多雪地域では15トンもの重さになります。これは軽自動車23台分に相当する重さです。
このような膨大な重さが原因で、雪による死亡事故が起こります。
ニュースで胸部圧迫による窒息死や出血性ショックなどの記載があれば雪に押しつぶされて息ができなくなった事による死亡であることがわかります。
屋根に積もった雪の重みで家屋が倒壊したり、雪下ろし作業中の事故も多く発生しています。
雪下ろしでも事故が多く死亡事故も起きている
雪国の冬の風物詩とも言える雪下ろし作業ですが、毎年多くの方が事故にあい命を落としています。
総務省消防庁の統計によると、過去10年間(平成22年11月から令和2年3月まで)の雪害による犠牲者は803人にも上ります。
驚くべきことに、令和2年11月から令和3年4月までの冬季だけでも110人もの方が雪害で命を落としています。
この110人の犠牲者のうち、実に95人(86%)が「屋根の雪下ろし等、除雪作業中」に亡くなっています。つまり、雪下ろし作業は雪国の冬の生活に欠かせない一方で、最も危険な作業の一つと言えるでしょう。特に注目すべきは、65歳以上の高齢者が91人と、全体の8割以上を占めているという事実です。
では、どうすれば雪下ろし作業中の事故を防ぎ、安全に作業を行うことができるのでしょうか。
まず重要なのは、決して一人で作業を行わないことです。
統計によると、死亡事故の約8割、重傷事故の約5割が一人での作業中に発生しています。複数人で作業を行うことで、万が一の際にも迅速な対応が可能となります。
次に、適切な安全装備の使用が不可欠です。命綱の使用は特に重要で、屋根からの転落事故を防ぐ効果があります。命綱には専用のアンカーを使用するか、反対側の家の柱に結ぶなど、状況に応じた工夫が必要です。また、墜落時保護用のヘルメットの着用も重要です。ヘルメットのアゴ紐は必ず締め、作業中に外さないようにしましょう。
雪下ろしの方法にも注意が必要です。上から順に雪を下ろし、軒先の雪は最後に落とすようにしましょう。また、軒下の人や電線にも十分注意を払う必要があります。
雪国に暮らす私たちにとって、雪との共生は避けられません。正しい知識と対策を持って雪に向き合えば、安全で豊かな冬の生活を送ることができるはずです。
雪に埋まったツリーホールに落ちたらエアポケットを作ると息ができる理由
雪に埋まった、ツリーホールに落ちた時に、エアポケットを作ることは生存のために極めて重要です。
雪は多孔質の構造を持っており、その中に空気が含まれています。この特性を利用して、顔の周りに空間を作ることができます
エアポケットを作る際には、顔の近くにある雪を慎重に押し広げることが効果的です。
これにより、呼吸のための空間を確保できます。
また、体温の利用も重要な要素です。人体の熱は周囲の雪を少しずつ溶かし、小さな空洞を作り出す効果があります。この自然な過程を利用して、エアポケットを維持し、拡大することができます。
呼吸の管理も技術的な側面を持っています。
パニックを避け、呼吸を整えることで、酸素の消費を最小限に抑え、二酸化炭素の蓄積を遅らせることができます。これは、限られた空間内での生存時間を延ばすために重要です。
エアポケットを作る際には、雪崩の生存技術からも学ぶことができます。
これらの技術を適切に組み合わせることで、ツリーホールという極めて危険な状況下でも、生存の可能性を高めることができます。ただし、これらの技術を実践するためには、冷静さを保ち、パニックにならないことが前提となります。
ツリーホールにはまった時の対処法と生き残り方
雪山での遭難は命に関わる非常に危険な状況です。特に、ツリーホールと呼ばれる樹木の周りにできた深い穴に落ちてしまうと、自力で脱出するのは極めて困難です。
しかし、適切な知識と準備があれば、生存の可能性を高めることができます。今回は、ツリーホールにはまった際の対処法と生き残るためのテクニックについて詳しく解説していきます。
まず、ツリーホールとは何かを理解することが重要です。ツリーホールは、樹木の周りに形成される深い穴のことを指します。雪が積もる過程で、樹木の枝や幹の周りに空間ができ、その空間が雪に覆われることで、表面からは見えない危険な穴となります。
スキーヤーやスノーボーダーが気づかずに近づくと、突然雪面が崩れて落下してしまう可能性があります。
まず冷静になることが大切
ツリーホールに落ちてしまった場合、まず冷静になることが大切です。パニックに陥ると状況を悪化させる可能性があります。深呼吸をして、自分の状況を客観的に把握しましょう。
自分がどの程度の深さにいるのか、周囲の状況はどうなっているのか、怪我はないかなどを確認します。
次に、自分の身体を可能な限り動かし、血液循環を維持することが重要です。ツリーホールの中は狭く、動きが制限されますが、指先や足先を動かすだけでも体温の低下を防ぐ効果があります。
また、できるだけ雪から身体を離すようにしましょう。雪に直接触れていると、体温が奪われやすくなります。
救助を待つ間、体温維持は最優先事項です。携帯している防寒具や装備を最大限活用しましょう。帽子やフードで頭部を覆い、手袋をはめ、できるだけ身体を丸めて熱を逃がさないようにします。雪山での活動時には常に防寒具を携帯することが重要ですが、ツリーホールに落ちた際にはその重要性が一層増します。
水分補給も忘れてはいけません。脱水症状は体温低下を加速させる要因となります。雪を直接食べるのは避け、可能であれば体温で少しずつ溶かして飲むようにしましょう。ただし、エネルギーを消耗するので、過度な雪解きは控えめにします。
救助を求めるためのシグナルを出す
救助を求めるためのシグナルを出すことも重要です。
ホイッスルを携帯している場合は、定期的に吹いて音を出します。声を出して助けを求めることも効果的ですが、エネルギーを消耗するので、適度な間隔を空けて行いましょう。
また、携帯電話がある場合は、バッテリーの消耗を考慮しつつ、救助要請を試みます。
ツリーホールからの脱出を試みる場合は、慎重に行動する必要があります。
無理な動きは状況を悪化させる可能性があります。まず、周囲の雪の状態を確認し、どの方向に登れば脱出できそうかを見極めます。雪を固めて足場を作りながら、少しずつ上昇していくのが効果的です。ただし、体力の消耗が激しいので、救助を待つ方が賢明な場合もあります。
長時間ツリーホールに閉じ込められる可能性がある場合、精神的な準備も重要です。孤独感や不安感と戦うために、前向きな思考を維持することが大切です。
また、単独行動は避け、必ず誰かと一緒に行動することが安全です。さらに、GPSトラッカーやアバランチビーコンなどの安全装備を携帯することで、万が一の際に早期発見・救助につながります。
雪山での活動前には、必ず天候や雪の状態をチェックしましょう。悪天候が予想される場合は、無理をせずに活動を中止または延期することも大切です。また、自分の技術レベルを過信せず、常に安全側に立った判断を心がけることが重要です。
ツリーホールからの救出作業は、専門的な知識と技術が必要です。
救助隊が到着したら、その指示に従って行動することが重要です。自分で無理に脱出しようとして、かえって状況を悪化させることは避けなければなりません。救助隊は、専門的な装備と訓練を受けたメンバーで構成されており、安全かつ効率的な救出作業を行うことができます。
ツリーホールに陥ったときの初期反応はどのようにすればいいか
ツリーホールに陥ったときの初期反応として、以下の重要なステップを踏むことが推奨されます。
まず最も重要なのは、落ち着くことです[1]。パニックになると状況を悪化させる可能性があるため、冷静さを保つことが crucial です。暴れたり急な動きをすると、体力を無駄に消耗し、周囲の雪を崩して状況を悪化させる恐れがあります。
次に、可能であれば木の幹や枝にしがみつくことが重要です。これにより、さらに深く落ち込むのを防ぎ、救助される際にも有利になります。
また、顔の周りに空気のポケットを作ることが生存に不可欠です。
顔が雪に埋まっている場合は、ゆっくりと顔の近くの空洞を探し、そこに顔を近づけて呼吸のための空間を確保します。
多くの場合、頭が下向きの状態で落ちることが多いため、もし体の周りにスペースがあれば、ゆっくりと体の向きを変え、頭を上にする努力をしましょう。
これらの初期対応を行いながら、救助を待つか、状況に応じて慎重に自力脱出を試みることが重要です。ただし、自力脱出を試みる場合も、急激な動きは避け、ゆっくりと慎重に行動することが大切です。
エアポケットを維持するために、両手で顔の周りの雪を押し広げ、空間を作ります。これにより、アイス・マスキング(雪が顔に張り付いて呼吸を妨げる現象)を遅らせることができます[2]。
呼吸を整え、酸素の消費を最小限に抑えることも重要です。パニックにならないよう意識的に落ち着いて呼吸することで、限られた酸素をより長く維持できます。
また、可能であれば体の向きを変え、頭を上にする努力をしましょう。これにより、呼吸がしやすくなり、エアポケットを維持しやすくなります。
エアポケットを使う際は、雪を溶かして水分を摂取することも考えられますが、体温を奪われる可能性があるので注意が必要です。
最後に、救助を待つ間、定期的に声を出したり、携帯しているホイッスルを吹いたりして、自分の位置を知らせる努力をしましょう。ただし、エネルギーの消耗を考慮して、適度な間隔で行うことが大切です。
エアポケットを確保し維持することで、救助を待つ間の生存確率を高めることができます。
救助がきたらおしっこをする
これはあまり知られていないことですが生存者を探すセンサーは人間のアンモニアに反応するようになっています。
そのため救助の声がしたり近くに警察や救助隊の人がいる気配がしたらおしっこをすることで自分のアンモニアに反応して気づかれやすくなります。

この内容が参考になれば幸いです!