今回は前から気になっっていたハイコスパDAPと言われる
Zishan DSDを購入したのでレビューしていきます。
多くの方からZishanのレビューをしてほしいとメールをいただきありがとうございます。
やっと実費で購入できましたので購入者の参考になれば幸いです。
Zishanから商品提供や広告費をもらっているわけではなく
完全実費での購入なので本音のレビューになります。
Zishan DSD AK4499EQ搭載モデルとAK4477EQデュアル(Dual)搭載モデルの詳細は以下ページでまとめましたのでこちらも合わせてご覧ください。
- (追記)最新ファームウェアでZishanDSDのボリュームが100段階に!
- Zishan DSDとは
- Zishan DSDの仕様
- Zishan DSDの販売価格と最安値で購入する方法
- Zishan DSDの外観レビュー
- Zishan DSDの音質は?いいの?
- Zishan DSD(AK4497EQ)のデジタルフィルターの意味と使い方
- Zishan DSDをUSB-DACとして使ってみる
- Zishan DSDのイコライザは使える?
- Zishan DSDはDMP-Z1と比較して音質はどう?
- Zishan DSDはSP2000と比較して音質はどう?
- Zishan DSDはiBasso DX160と比較して音質はどう?
- Zishan DSD(AK4497EQ)のデメリット・欠点
- Zishan DSD(AK4497EQ)のメリット・良い部分
- Zishan DSDは頭切れや尻切れはする?
- Zishan DSDはフリーズするの?
- Zishan DSDのレビューまとめ
- ZishanDSDはコスパを求めるならかなりおすすめ
(追記)最新ファームウェアでZishanDSDのボリュームが100段階に!
Zishan DSDsの発売と同時にZishan DSDのファームウェアが0.4Kになり、31段階のボリュームから100段階のボリュームになり細かいボリューム変更ができるようになりました!
Zishan DSDの大きなデメリットが1つ解決されました。
>>ZishanDSDの最新ファームウェア0.4Kのダウンロード先(直リンク)
ダウンロードしたファームウェアはrar形式で圧縮されているので解凍ソフトで解凍をして、
中身のapp.binおよびflash.binをSDカードの一番上のフォルダに置きます。
SDカードのルートディレクトリ(フォルダなどに入れないトップ)に置いて電源をいれると自動的にファームウェアがアップデートされます。
>>ZiShan_DSD_0.4Kのダウンロード(tamezatu,comのミラーファイル)
Zishan DSDとは
Zishan DSD(じしゃん でぃーえすでぃー)は中国のZishanが製造している中華DAPで
16000円ほどで購入できるにも関わらずAK4497という
旭化成のフラグシップDAC(その会社の主力のDigital to Analog Converter製品)
を搭載したハイコスパDAPです。
MicroSDカードを挿入することで、単体でMP3、WMA、WAV、APE、FLACなどの
音楽が再生できしかも高音質!パソコンやスマホとUSBでつなげることで
USB-DACとしても使える高機能です。
このZishan DSDの後継機としてZishan T1も発売されていますが、
未だにZishan DSDの人気は高く値段が落ちません。
借金だらけの@Zakkiも1万円で入手できるようになり
やっと購入できました。
Zishan DSDの仕様
ブランド | Zishan |
商品名称 | Zishan DSD AK4497EQ |
サポート音楽フォーマット | WMA MP3 Flac APE DTS DSD |
ディスプレイサイズ | 2.2インチ |
microSDXC最大サポート | 256GBまで |
DACチップ | 旭化成 AK4497EQ |
サイズ | 横5.7×高さ8.3×奥行き2.4cm |
重さ | 163g |
ローパスフィルタ | OP275(交換不可) |
オペアンプ(3.5mm) | LM4562(ソケット式 2回路のものと交換可能) |
カップリングコンデンサ | ELNA 470μF(交換不可)耐圧10V |
ボディーへのGND落ち | なし |
電圧 | ±9Vの正負電源 |
搭載バッテリー | 3.7V 3100mAh リチウムイオン |
本体はフルアルミホディーで
画面以外はすべて2mmのアルミで覆われています。
作りの精度は悪くもなく良くもなくという感じで
もつとずっしりと重みがあります。
大きさは横5.7×高さ8.3×奥行き2.4cmで
最近は大画面DAPが主流になりつつありますが
Zishan DSDはかなり小さい部類に入ります。
(iPhone5よりも小さいです)
本体がプチプチにくるまれた状態でそのまま届くということ。
説明書、保証書等一切なしですが一様1年保証がついています。
Zishan DSDの販売価格と最安値で購入する方法
Zishan DSDはAmazonでの販売されていますが
値段が高く16500円程度で販売されています。
しかし、Aliexpress(アリババが運営するアマゾンと同様の販売店)を使うことで
97ドル=約1万円程度で購入することができます。
届くまで1ヶ月程度かかりますが最安値で購入することができます。
@ZakkiはAliexpressで購入しました。
決済してから約20日程度で届きました。
Zishan DSDの外観レビュー
Zishan DSDの外観を一周写真を撮影しました。
本体底面にはType-B端子(充電・USB-DAC用)、デジタル出力端子を搭載
本体左側面にはボタンや入出力端子はなし
本体上部には、MicroSDスロット、3.5mmアンバランス端子(4極端子非対応)、2.5mmバランス出力(AK4497EQ出力からシリーズ抵抗を経由して接続)
本体右側面にはボタンや入出力端子はなし
角は面取りなし。足に落とすと痛そう・・・・。
iPhone5とのサイズ比較
Zishan DSDの音質は?いいの?
結論からいうと、Zishan DSDの音質は良くも悪くもなく普通です。
16000円という価格からすると
分離がいいですがリニアレギュレター周りの
セラミックコンデンサの質が悪いのか荒が目立ちます。
(※@Zakkiは1万円で入手しています)
じっくりと聞いてみて特筆できるのは、
解像度の高さと音場の広さです。
音質の傾向はこんな感じです。
- 定位: 良い ボーカルの位置が中心(ふらつきはあり)
- 音の傾向: 寒音 モニターライク(低音多め)
- 音の分解性能: 高い(楽器の位置がわかります)
- 音場の広さ: かなり広い(パーッと空間が広がる感じです)
- 音量のとりやすさ: 十分(31段階中の14〜16くらいで聞いています)
- 音の奥行き:表現は今ひとつ
- 音の上下: 表現されない
- 音のバランス: 低音はよく出ているにも関わらず高音の伸びが良い(潰れていない)
- 本体の発熱: FLACではなし、MP3ではほんのり温かくなる程度
※正しい評価をするために200時間ほど適当にFlac/44.1k/CD-DA音源を
流してエージング済みで評価しています。
解像度と音場の広さはすばらしくAK4497EQの
素性の良さを感じます。
少し神経質な印象を受けますが
価格からすれば十分すぎる音質です。
これはDAC周りのコンデンサ容量が不足しているからかもしれません。
(2200μFほしい部分がサイズの制約で100μFしか実装されていませんでした)
音のバランスは高音域の伸びがとても良く、低音も出ていまが、
沈み込むような低音やどこまでの伸びるような高音域は出ていないように思います。
このあたりはカップリングコンデンサの特性によるものと
電源インピーダンスの高さによるもの大きいので
交換または直結するこで大幅に改善するでしょう。
Zishan DSDにエージングは必要?
エージングは必須です。
Zishan DSDは内部にエージングが必要なアルミ電解コンデンサが6つ(金色と青色おのもの)導電性高分子アルミ固体電解コンデンサが6つ(シルバーと水色のもの)使われています。
(ソース: aliexpress)
正確には、LPF(ローパスフィルター)部と
オペアンプ出力カップリング部です。
@Zakkiが購入したZishanDSDでは
出力カップリングコンデンサはELNAの標準グレードの
470μFで電解コンデンサでローパスフィルタを形成していました。
どうやら購入時期によってこのカップリングコンデンサ
が異なることがあるらしいです。
そのため最低100時間はエージングが必要だと
@Zakkiは思っています。
当然ながらエージングなんて意識しなくても
普通に使っていれば勝手にエージングされていきます。
音は元気な寒音系の音です。
若干低音よりな傾向があるように感じますが
この辺りは使うイヤホンやヘッドホンによって
印象が変わると思います。
元気な音が出ている理由はAK4497EQの性格も大きいですが
オペアンプの増幅段のあとにSEPPという
利得1のダイヤモンドバッファが搭載されていることによるものが
大きいと感じます。
また少し低音寄りなバランスの理由はカップリングコンデンサの
静電容量が470μFだからでしょう。
容量を小さくしていけば高音寄りに近づいていきます。
改造されている方はこのカップリングコンデンサを
直結でバイパスするひとが多いようです。
@Zakkiは推薦しませんが
自己責任であれば改造してもいいでしょう。
そのためSEPP(プッシュプル回路)を削除したり
バイパスする改造を良くしている人がいますが
ハイインピーダンスのイヤホンやヘッドホンのドライブが難しくなるので
使い方によって削除などの改造をすればいいと思います。
Zishan DSD(AK4497EQ)のデジタルフィルターの意味と使い方
Zishan DSDはAK4497EQを搭載していてデジタルフィルターが変更できます。
(設定画面 – DACのデジタルフィルターの設定画面)
どこぞのDAPのようにShort Delay Sharp Roll-offに固定されているようなことは
ありませんし、SP1000のようにファームウェアアップデートのたびに
デジタルフィルターの適用内容が変更されているような傾向もありません。
Zishan DSDで選択できるデジタルフィルターの特徴は上記のとおりです。
実際に変更してみるとかなりの違いを実感できます。面白いです。
Zishan DSDをUSB-DACとして使ってみる
@Zakkiはお金がないので8年使っているMACですが
USB-DACとしてZishanが使えるのかテストしてみました。
USBでPCと接続するだけで認識され、Audirvana(Mac用高音質音楽再生ソフト)で問題なく使えます。
ただし、出力サンプリング周波数が48kHzのみしか対応しておらずハイレゾ用のUSB-DACとして使うのは厳しいことがわかりました。
Zishan DSDはパソコンとUSBでつなぐとリムーバブルディスクストレージとして認識される?
されません。
音楽を転送する場合はMicroSDカードを本体から取り出して、PC(パソコン)に何らかの形で接続する必要があります。
Zishan DSDのイコライザは使える?
Zishan DSDにはイコライザが最初から搭載されています。
10バンドイコライザを標準搭載していて自分の使っているイヤホンやヘッドホンの特性に
合わせて調節したり好みの音にすることができます。
2万円ほどの国産DAPでもイコライザ機能がなかったり、簡易的なものしか搭載されていないものも多い中かなり優秀です。
Zishan DSDはDMP-Z1と比較して音質はどう?
高級DAPと比較してZishan DSDはどうですか?という問い合わせも頂いていたので、
Zishan DSDの実力を秋葉原のe-イヤホンさんに事前に連絡をして比較試聴させてもらう許可を取り、新幹線で比較しに行ってきました
※只今準備中です。しばらくお待ち下さい。
Zishan DSDはSP2000と比較して音質はどう?
※只今準備中です。しばらくお待ち下さい。
Zishan DSDはiBasso DX160と比較して音質はどう?
※只今準備中です。しばらくお待ち下さい。
Zishan DSD(AK4497EQ)のデメリット・欠点
コスパ最強のZishan DSDですがいくつかデメリット(欠点)があるので
まとめておきます。
- 勝手にフリーズして電源が落ちる
- 音量の1ステップの変化が大きすぎる(31段階)※最新ファームウェアで100段階になりました
- 充電時間が長い
- USB-DACは48kHzのみサポート
- バッテリー残量1/3以下での音質の低下
※Zishan T1のボリュームステップは100段階となり後継機は改善されていますがUSB-DAC機能がないというデメリットもあるので注意が必要です。
Zishan DSD(AK4497EQ)のメリット・良い部分
Zishan DSDのメリット(利点)もまとめました。
- 16000円とは思えない音質の良さ
- Aliexpressを使えば1万円で入手できる
- バランス出力ができる
- デジタル出力ができる
- 連続再生時間の長さ(実測で10時間程度)
- イコライザ(EQ)搭載
- AK4497EQを手軽に体感できる
- 起動/電源オフ/曲操作などの動作が軽快
- インピーダンスの高いイヤホンやヘッドホンもドライブできる
- 改造やオペアンプ交換で自分好みの音に変えられる
Zishan DSDは頭切れや尻切れはする?
Zishan DSDの他の人のレビューを拝見すると、
頭切れ / 尻切れのオンパレードというレビューをよく見かけますが、
@ZakkiのZishan DSDでは頭切れ / 尻切れのは発生しませんでした。
0.4Hのファームウェアを使っていますが改善されていると思います。
Zishan DSDはフリーズするの?
結論からいうと、Zishan DSDはフリーズします。
徹底的に条件を探した結果、以下の状態の場合によく発生することがわかりました。
- アルバムアートを表示している場合(FET、スペクトログラムだとほとんど発生しない)
- FLAC形式の音楽を再生中に早送り(シーク)をした時
この2つの条件をどちらかに一致していると高確率でフリーズします。
フリーズすると電源が勝手に落ちるので手動で電源を入れなす必要があります。
いろいろ試しましたがフリーズを完璧になくす方法は見つけられませんでした。
Zishan DSDのレビューまとめ
Zishan DSDは@Zakki個人の評価では以下の感じになりました。
解像度の高さと音場の広さはすばらしいです。
1万円で購入できるので超おすすめです!
とりあえず迷っていたら買っておいたらいいのではないでしょうか。
Zishan DSDの評価
音質: ★★★★★
バッテリー持ち: ★★★★
携帯性:★★★★★
価格: ★★★★★
操作性: ★★★
拡張性: ★★★★★
総合評価: ★★★★★
Zishan DSDはオペアンプがソケット式になっており
自分の好みに交換できる点で拡張性が高く面白いです。
また、Zishan DSDの改造は
Twitter上に大量に上がっておりとても楽しそうです。
@Zakkiは改造スキルがなく簡単なオペアンプ交換でさえ足をへし折るくらいの不器用さを兼ね備えているのでノーマルのまま使いますが改造されたZishan DSDは
どんな音がするのかわたし!気になります!!
ZishanDSDはコスパを求めるならかなりおすすめ
Zishan DSDはコスパ最強のプレイヤーであることは間違いありません。
外出用に丁度いいサイズで高橋洋子の残酷な天使のテーゼをいい気分で聞くことができます笑
いい音で音楽を聞くと人生も捨てたもんじゃないなという気分になるのが不思議ですね。
国産のプレイヤーだと1万円でこの音質を出せるプレイヤーに
出会ったことがありませんし、当然オペアンプを変更することなんて
できないのでZishan DSDはおすすめです。
Zishanさん次はAK4499 DACを搭載したZishanの販売を楽しみにしています!
ちなみに問い合わせが多かったZishan T1もレビューしたいのですが資金難で入手できておりませんしばらくお待ち下さい、すみません。
いじょうー!このレビューが皆様の参考になりましたら幸いです。
このレビューは自由にリンクやSNSなどで拡散してもらって問題ありません。