通常、iBasso DX160はMango OS(AndroidOSではない専用OS)が導入されていませんが、私のDX160はDX220のMango OSを導入して使っています。
実際にAndroid OSと比較してMango OSのほうがかなり音質がいいです。
Mango OSの導入手順は以下の手順の通りに実施し問題なく導入できています。
>>【保存版】iBasso DX160にMango OSを導入して超高音質化する全手順
ここではiBasso DX160をMango OSで使った場合のレビューをしてみたいと思います。
ここで紹介しているDX160に導入したMangoOSはiBasso DX220から抜き出したMango OSのイメージを適用しています。
iBasso DX160はMango OS導入で音質が数段アップする
iBasso DX160は通常Android OS上のMango Playerなどの音楽再生アプリを使って音楽を再生しますが、Mango OSと比較するとMango OSのほうが数段音質がアップするのを実感します。
Android OS上で聞いていたときも音質は確かに悪くはないのですがボリュームミキサーを通っているからか低音の歪み、高音域の伸びのなさがあり劣化を感じます。
Mango OSだとAndroid OSで気になった低音の歪み、高音域の伸びのなさが改善されてDAP自体をクラスアップしたのではないか?と感じるくらいはっきりと音質がアップします。
Androidは音がジャックから出力されるまで多くのフレームワークを経由しています。
Andoidは仕様上、Androidカーネルミキサーを経由しての出力になるためデジタル出力にもかかわらず音質が相当劣化してしまいます。
劣化具合はオペアンプの両電源の電圧をプラスマイナス12Vから9Vくらいまで下げたくらいの劣化を感じます。影響はかなり大きく誰でもわかるレベルで劣化します。
ノイズは乗りませんがAndroid OSを使っている限り音質の劣化は避けられません。しかしMango OSはAndroidカーネルミキサーを使わずに直接ハードウェアを叩けるので劣化部分をバイパスでき、結果、本来の音質で聞くことができます。
音質が向上するというよりも音質の劣化がなくなり本来の音で聞けるようになったというのが正しいです。
ちなみに、Amazon music HDでダウンコンバートされて再生されていまう問題は、このAndroidカーネルミキサーをバイパスしないと発生します。
メーカーはAndroidカーネルミキサーをバイパスさせる処理をファームウェアで追加して配布することで対策しています。最近ではSONYのNWシリーズが対応しました。
iBasso DX160へのMango OSのインストール導入方法
iBasso DX160はもともとMango OSが導入されているモデルではありません。
そのため、導入には特別な手順が必要になります。
iBasso DX160へのMango OSの導入手順は以下の手順通りにやれば失敗なく確実に導入できます。
>>【保存版】iBasso DX160にMango OSを導入して超高音質化する全手順
DX160のMango OSではデジタルフィルターが7種類に増える(通常4種類)
iBasso DX160をAndroid OSで使っている場合はデジタルフィルターは「Fast Roll Off」「Slow Roll Off」「Super Slow Roll Off」「Short Delay Slow Roll-off」の4つですが、Mango OSを導入すると適用できるデジタルフィルターは7種類に増えます。
7種類選べるだけでなくてちゃんと適用されている挙動です。
- (fast roll-off) – deep sub-bass rumble, faster attack/decay of the mid-bass
- (short delay slow roll-off) – more sub-bass rumble, the same mid-bass as in fast roll off
- (short delay fast roll-off) – leaner/less sub-bass rumble, the same mid-bass as in fast roll off
- (slow roll-off) – more sub-bass rumble, and slower attack of the mid-bass
各デジタルフィルターでのレスポンスの違いです。
こちらがDX160のデジタルフィルター設定。設定アプリのAndio settingsから設定できます。
DX160のMango OSはイコライザ(EQ)での音質劣化を感じない
iBasso DX160(Mango OS)はDX220のイメージのMango OSを移植したものですが問題なくイコライザが機能して使えます。
実際にイコライザを使ってテストして見た結果、Android OS上のMango Playerと比べて音質劣化を全く感じませんでした。愛用のイヤホンに最適なバランスに劣化なしで調節できます。
イコライザを適用してもMango OSのレスポンスが遅くなったりもありませんでした。
DX160のMango OSはLOW/MID/HIGHの3つのゲインが使える
iBasso DX160をAndroid OSで使っている場合はゲイン設定は「Low Gain」「High Gain」の2つですが、Mango OSを導入すると適用できるゲイン設定は「Low Gain」「Medium Gain」「High Gain」の3種類に増えます。
Lowゲインだと音圧が少し不足するし、Highゲインだと荒々しくなってしまう場合に「Medium Gain」の設定ができると美味しいとことに設定できます。
DX160のMango OSはUSB DACの音質も高音質
iBasso DX160(Mango OS)はUSB DACモードも正常に動作します。
USBでWindowsやMac、Androidに接続するだけで認識して音声出力先として選択でき実際にDX160から音が出力できています。
USB DACモードもAndroid OSで使った場合と比べてMango OSのほうが劣化がなく音質がいいです。
DX160のMango OSはAndroidOSへの切り替えがスムーズ
私が導入したiBasso DX160(Mango OS)はAndroid OSとのデュアルブート構成にしました。
切り替えは、Mango OSのAdvanced設定画面から「TO Android」ボタンをタップすると切り替えができます。特に不具合もなくスムーズに切り替えができています。
「TO Android」ボタンをタップすると自動的に再起動がかかりAndroid OSが起動します。
DX160のMango OSのデメリットはSPDIF出力が使えない
私が導入したiBasso DX160(Mango OS)はiBasso DX220から抜き出したMango OSのイメージを適用しているため、DX160のSPDIF出力が使えません。
DX220にあるOptical Outputの設定項目がありますがこちらは機能しません。
SPDIFは基本的にAndroidカーネルミキサーを通さないのでビットパーフェクトで出力されます。なのでSPDIFで出力する場合はAndroid OSに切り替えて利用しています。
DX160のMango OSはDX220のボタン配置で認識
もう1つ。
私が導入したiBasso DX160(Mango OS)はiBasso DX220から抜き出したMango OSのイメージを適用しているため、認識しているボタン配置もDX220です。
そもそもDX160にMango OSはないので当然なんですけどね。
DX220はDX160と同じボタン配置なので特に問題なく使えます。
完璧を求める人には向かないってだけです。
↑DX160には存在しない、モジュール交換のイラストが設定画面に表示される笑
まとめ
SPDIFやサブディスクリプションを使わない場合はMango OSを使ったほうが高音質に音楽を楽しむことができます。
断然Mango OSのほうが音質がいいので私は普段はMango OSしか使っていません。
ここで紹介したMango OSはDX220からddコマンドを使って抜き出したイメージをそのままDX160に無理矢理入れて使っていますが、
Android OSへの切り替えもスムーズで快適に使えるためiBassoが純正ファームウェアにMango OSを導入してくれるのを願っています。