iBasso DX160は今大人気のDAPですが、内部にどのようなパーツが使われているかチェックしていました。使われている部品はRockchip RK3368 (8x Coretex-A53 1.5GHz)、CS43198、BUF634A構成だと思われます。
なぜかバッファチップは刻印が見えないように加工されていましたが2019年モデルがBUF634、2020年モデルがBUF634Aとなりスルーレートが向上しているのはバッファが改良版になったからでしょう。
まあ、この基盤をみた感想は評判の良いパーツを組み合わせて無難に作ったって感じですかね。
iBasso DX160のコンデンサはAVXタンタルを使用
iBasso DX160に使われているコンデンサはAVXのタンタルコンデンサです。
理由はおそらく、温度特性がよく、周波数特性がいいからです。
適当に使ってもとりあえずタンタルコンデンサを使えばそれなりのオーディオ的な音になります。
使われている水晶発振器はSi-MEMSです。フルシリコンで作られているもので音質には定評があります。ただし、Si-MEMSは位相雑音特性が少し劣ります。
水晶デバイスをMEMSにすると、低ジッターとなるため空間表現、定位がよくなり、音の輪郭がはっきりします。
温度特性、位相ジッタはMEMSが優れています。
iBasso DX160の水晶発振子はMEMS
バッファ、DAC用の平滑用のコンデンサはAVXのタンタル47uFだと思われます。基本的に電源部には故障時にショートして壊れる=機器が使えなくなるのため、タンタルコンデンサを使わないのが業界の常識でしたが、
最近はコンデンサの信頼度が向上してめったに壊れなくなったので定格電圧の6〜7割までで使っていて逆電圧などがかからなければタンタルコンデンサでもまず問題が起きることはありません。
iBasso DX160のバッファチップはBUF634A
バッファはiBasso DX160の2019年モデルがBUF634,2020年モデルがBUF634Aとなりスルーレートが向上しています。インピーダンスが高いイヤホンやヘッドホンでは違いを感じますが、
最近の低インピーダンスのイヤホンはバッファの違いによる音質への影響は正直違いを実感することはできません。
スルーレートが上がったという宣伝文句で買い替えさせたり、買わせたりするのには大いに効果があります笑
BUF634のスルーレート: 2000V/μS
BUF634Aのスルーレート: 3750V/μS
まとめ
私はiBasso DX160の2019年版とDX160 2020年度版の2つを持っていますが、2つの音質の違いはリケーブルをするよりもずっと少ないです。
2019年版のほうが音の傾向はクール、2020年版のほうがウォームだと感じました。
どちらも十分ないい音を奏でてくれますよ。